カイロくんシアター

こんにちは!カイロくん

  • 2035年頃の近未来、世の中には各家庭にAI搭載の高性能なKairobot(64bit)が普及していたのであった。「まだ来ないのかなぁ、僕のカイロボット…」

  • 都内にある閑静な住宅街でカイロボットを待つ少年。
    そこへ、ピンポーンと家のチャイムが鳴り、少年は大喜びで玄関へと向かいます。

  • 「やったー!カイロボットが来た!」少年は速やかにハンコを押して、荷物を受け取ります。

  • さっそく届いたばかりのKairobot(カイロボット)の箱を部屋に移動させて開けると…箱の中には電源の入っていない小さなロボットが入っていました。

  • チラシのKairobot(カイロボット)と見比べ「あれ?おかしいなぁ、なんだか眉毛が無いし小さいし・・・」
    実は再配達センターのミスで、博物館に送られる予定の大昔に開発された8bit「カイロくん」が届いてしまったのだ。

  • 「まあとりあえず組み立ててみよっと。えっと、このアンテナを頭にセットすればいいのかな?」少年がグリグリとアンテナを回し込み、装着が完了すると同時に小さなロボットは目を光らせて起動をはじめました。

  • 『やあこんにちわ、ぼくカイロくん』

  • 「お母さんにはやく見せに行こう!ついてきて!」久しぶりに起動されたカイロくんは、薄型テレビやボタンのない携帯電話に興味津々。少年は急かすように外へ連れ出します。

  • 街の商店街へ来た二人。「お母さんはここの花屋さんで働いているんだ。勝手にいなくなったりしちゃだめだよ」少年とカイロくんは手をつないで約束しました。

  • この商店街では業務用に作られたKairobot(カイロボット)たちがそれぞれの特性を生かして働いています。カイロくんは道中ですれ違う彼らに興味を引かれつつも少年と共に花屋さんへと向かいます。

  • 少年のお母さんの働く花屋さんへとたどり着いた二人。「ついに届いたのね!なんだか懐かしいかんじがするカワイイ子ね!」「ワタシは園芸カイロボットです。いらっしゃいませ。」少年はお母さんへカイロくんをお披露目して、カイロくんは園芸カイロボットと友達になりました。

  • 少年とカイロくんが家に帰ろうと花屋さんを離れると、そこへ一人のおばさんが走り込んでいきました。カイロくんがおばさんに対して違和感を持ったようで、よく見てみると最近街で猛威を振るうロボットのようでした。お母さんの危機を感じた二人は花屋さんへと引き返すことに。

  • 「ちょっと何よこれ全然可愛くないじゃない!このお店のレビューに星1を入れちゃうわよ!」おばさん型クレーマーロボは店で取り扱ってない変な鉢植えを手に店先で怒鳴りだしました。おばさんロボに圧倒され、お母さんも園芸カイロボットも為すすべがありません。

  • 「お母さんをいじめるな~!」助けようとしたカイロくんは、おばさんロボに立ち向かいますがボディの耐久性に負けて弾きかえされてしまいました。カイロくんの小ささでは助けることができません。

  • 「こうなったら、ぼくの秘密の機能を使うしかない・・・! 園芸カイロボットさん、ボディを借ります!」カイロくんは隠し持っていたWiFi機能を使って園芸カイロボットに乗り移りました。

  • カイロくんが園芸カイロボットに乗り移ったのを見ていたおばさんロボは「ワタクシを倒せるとは思わないことね!」と、本性である植木鉢ロボに変形し立ち向かいます。しかし園芸カイロボットにはもともと攻撃機能がないため、カイロくんはきれいな花束を作って対抗します。

  • 園芸カイロボットに乗り移ったカイロくんが植木鉢ロボの頭部の花を使ってきれいに花束をつくると「まぁ・・・まあなんてステキなお花なの…こんな綺麗な気持ちをメモリーする容量は足りないわ…!」植木鉢ロボはメモリ不足により爆発して木っ端みじんになりました。

  • 爆発してしまった植木鉢ロボの至近距離にいた園芸カイロボットは爆発により大破してしまいました。園芸カイロボットはクラウド機能で魂がスマホにコピーされていたので無事でしたが、もとのボディに戻ったカイロくんと少年は花屋さんへと戻り、園芸カイロボットのボディを弁償する約束をしたのでした。おしまい

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2035年の近未来、一人の少年が家庭向けAIロボットであるKairobot(カイロボット)の到着を待っていた…。
ようやく届いたKairobotはあれ?なんだかすこし小さいみたい。
カイロくんっていうんだ。これからよろしくね!

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